中小企業が行うべきマーケティングの方法、マーケティングを成功させる秘訣

大企業と中小企業ではかけられるコストが違うため、マーケティングの方法にも差をつけなくてはなりませんね。
マーケティングにもさまざまな手法がありますが、今回はおおまかに、以下について説明します。

  • マスマーケティングとは
  • ダイレクトレスポンスマーケティングとは

今回の項目を読めば、マスマーケティングがなぜ中小企業に向いていないのか、逆に、なぜダイレクトレスポンスマーケティングが中小企業に向いているのかがわかってくるはずです。

中小企業だからマーケティングに時間や費用をかけられない
そもそもマーケティングがよくわからない
ウェブマーケティングに挑戦してみたけれど、なかなかうまくいかない
という悩みを抱えていませんか?

そして、大企業のようにコストをかけられない中小企業は、どのようなマーケティングをすべきなのでしょうか?
結論から言うと、中小企業に向いているのは、「ダイレクトレスポンスマーケティング」です。
理由は、ダイレクトレスポンスマーケティングは中小企業が抱えているコストなどの問題に対応できる手法だからです。

今回は、「そもそもマーケティングとは何なのか」というところから、「中小企業がダイレクトレスポンスマーケティングをすべき理由」まで解説します。

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そもそも中小企業にとってマーケティングとは何?

早速ですが、そもそもマーケティングとは一体なんなのでしょうか

これは一言で簡単に表せるものではなく、時代や国によってもその定義はさまざまです。
単に販売戦略という目線で考える人もいれば、宣伝することだ、と考える人もいるでしょう。

一方、日本マーケティング協会では「マーケティング定義委員会」を通して、なるべく簡素に、だいたいの意味について定義しています。

マーケティングとは、企業および他の組織1)がグローバルな視野2)に立ち、顧客3)との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動4)である。
日本マーケティング協会 1990

1
)教育・医療・行政などの機関、団体などを含む。
2
)国内外の社会、文化、自然環境の重視。
3
)一般消費者、取引先、関係する機関・個人、および地域住民を含む。
4
)組織の内外に向けて統合・調整されたリサーチ・製品・価格・プロモーション・流通、および顧客・環境関係などに係わる諸活動をいう。

さて、上記の定義文にある、「顧客との相互理解」とはなんでしょうか?

確かに、商品やサービスを売るためには、顧客のことを理解している必要があります。

顧客のこととは、

  • 顧客は何が欲しいのか
  • 何を求めているのか

といったニーズです。

顧客が何を求めているのかを理解し、その上でサービスの価値を理解してもらう
それを相互理解とあらわしているのではないでしょうか。

また、マーケティングといえば特別な知識を持った経営陣にしか関係のない話だと思う方もいるかもしれません。
しかし、問い合わせに対応する部門も消費者とコミュニケーションを取っていますよね。
顧客との相互理解」という視点で見れば、マーケティングに携わっていると言えます。

現代社会におけるマーケティングとは、商品を押し売りするのではなく、顧客のニーズをとらえ、顧客の満足度や豊かさに寄与するために、顧客とのコミュニケーションをはかることではないでしょうか。

大企業と中小企業のマーケティングの違い

中小企業が大企業と同じ土俵でマーケティングをおこなうことは困難です。

なぜなら、資金力や人手の量が大きく異なりますよね。
かけられるコストの違いによって、大企業と中小企業でどのような違いが出るのでしょうか。

以下の違いを理解することで、有効な戦略を考えていきましょう。

<h3>大企業のマーケティング</h3>

大企業のマークケティングには、以下のような特徴があります。

  • 資金力がある
  • 人手も多い
  • だから、大規模なキャンペーンが可能

大企業には知名度もあり、資金力があります
広告費を多くかけられるため、TVCMを打つなど、不特定多数に向けての広告活動が可能です。
なにより、大企業はマーケティングの大切さを理解していることもあり、そこに対して多い比重でコストをかけられるのです。

中小企業が行うべきマーケティングとは?

大企業と中小企業ではかけられるコストが違うため、マーケティングの方法にも差をつけなくてはなりませんね。
マーケティングにもさまざまな手法がありますが、今回はおおまかに、以下について説明します。

  • マスマーケティングとは
  • ダイレクトレスポンスマーケティングとは

今回の項目を読めば、マスマーケティングがなぜ中小企業に向いていないのか、逆に、なぜダイレクトレスポンスマーケティングが中小企業に向いているのかがわかってくるはずです。

大企業が行っているマスマーケティングとは

マスマーケティングとは、不特定多数に対し同じ方法で宣伝することです。
主にテレビやラジオ、新聞などのマスメディアが使用されます。
また、商品は大量生産が主流です。

成功する可能性は低いけれど、幅広く宣伝するため数多くの成果を出せるとしています。
また、大量生産することで、コストを下げられるのが利点です。

しかし、現在ではユーザーのニーズが多様化しています。
また、テレビや新聞を見ないという若者も増えていることもあり、市場全体をターゲットとしたアピールでは魅力的に感じてもらえない可能性が高いのです。
さらに、この手法を取るには、それだけの宣伝量が必要になります。
生産コストが下がるとはいえ宣伝費に相当の費用が必要なので、中小企業がおこなうにはハードルが高いのではないでしょうか。

中小企業が取り組むべきダイレクトレスポンスマーケティングとは

一方、ダイレクトレスポンスマーケティングでは、見込み客に対しコミュニケーションを取ることで信頼関係を築き、サービスや商品を購入してもらいやすくできます。

例としては、無料サンプルの配布が挙げられます。
サンプルを希望するユーザーは、その商品に興味がある確率が高いですよね。そのため、無料サンプル配布により、商品を購入する可能性の高い見込み客が自ら反応してくれます。
サンプル注文時に得られたユーザーの連絡先に有益な情報やメルマガを配信すれば、信頼と理解を得ることも可能です。

信頼関係を構築できれば、その後「限定販売!」などとプッシュすることで商品を購入してもらえる可能性がより高くなるというわけです。

ダイレクトレスポンスマーケティングは、有効な消費者にターゲットを絞ることもあり、比較的低コストで行えます。
しかしその分、「誰をターゲットにするか」という部分を明確にする必要があります。

また、コミュニケーションの中でユーザーからの反応を得られるので、ニーズの理解につながり、サービスをよりよく改善することが可能です。

詳しくは、中小企業のダイレクトレスポンスマーケティングとは?経営者が知るべきノウハウを解説!にも記載がありますので、そちらもよろしければご覧ください。

中小企業のマーケティングの成功事例

それでは、大企業とは違い多くのコストをかけられない中小企業はどのようなマーケティングをすればいいのでしょうか。

ここで、中小企業のマーケティングの事例を3つほど紹介します。

悩み解決記事で販売数アップ

ある企業では、マーケティングでブログを活用することで、1年ほどでブログからの販売数を大幅に増加させることに成功しています。ユーザーの悩みを解決する記事を発信し、そのうえでツールを使えばもっと簡単に解決できるといった流れで、自社の健康器具にも興味を持ってもらうのですね。実際の記事の内容も濃く、ストレッチの方法などがかなり詳しく書かれていて、いかにユーザーに価値を提供するかのこだわりが感じられます。

良質なコンテンツでリピーターを増やす

あるネットショップでは、圧倒的な数を誇る読み物を通して、リピーターを増やすことに成功しています。また、動画コンテンツであるオリジナルのウェブドラマも制作しています。YouTubeのチャンネル登録者数は20212月現在で何と40万人超えの、暮らしに関する動画です。良質なコンテンツはユーザーを満足させることができ、その結果リピーターが増えるのでしょう。

古いスタイルから脱却し目標を達成

ある総合商社では、それまでの決まった営業のスタイルではとにかく顧客のもとへ訪問するのが当然だったのを、問い合わせへの丁寧な対応や、顧客のニーズに対する細やかな提案を実践することで、実際、1日に10件は顧客へ訪問していたところ月2回の訪問で売り上げを伸ばすことに成功しています。押し売りではなく、必要な時に価値を提供することが大切だとわかります。

中小企業が導入すべきウェブマーケティングの考え方

中小企業のマーケティングの事例はさまざまですね。
どの企業でも、ユーザーが求めているものに対しての熱意が感じられるのが成功の大きなポイントです。

そして、上記事例にもあるウェブによるマーケティングは、費用対効果も大きく、なにより顧客のニーズを細かくとらえるのに適しています。

ここからは、中小企業が導入すべきウェブマーケティングの考え方についてお話ししていきます。

新型コロナでも強いウェブ集客

2021年現在、猛威を振るっている新型コロナウイルス
そのさなかにおいて、ウェブによる集客は大変強力といえます。

外出自粛により、店舗での買い物を控えている人も多いと思います。

そのため、いつものように直接会って営業することは難しいですよね。
しかし、店舗に行かなくなった人はその分インターネットで商品を探す機会が増えているのではないでしょうか?
そう考えると、ウェブでの集客に力を入れるべきでしょう。

状況にあわせて、集客方法を適切に選ぶことが大変重要です。

ウェブマーケティングはダイレクトレスポンスマーケティングをおこなう

ダイレクトレスポンスマーケティングは、ウェブマーケティングをおこなう場合にも有効です。

なぜなら、インターネット上では、後述の「ウェブマーケティングはすべてを計測できる」でもお伝えする通り、あらゆるデータの計測によってユーザーの反応が具体的に把握できるからです。

ウェブの特性を活かすことで「誰が」「何を求めているのか」を分析し、効率よく成果を出せます。

ウェブマーケティングはすべてを計測できる

ウェブ上では、Googleアナリティクスなどといったアクセス解析ツールを使用することで、ユーザーの動向を計測できます。

ページに訪れたユーザー数や、滞在時間などがわかるので便利ですね。

また、訪れたユーザーがすぐに帰ってしまったら、それは直帰率という形でデータに現れます。

これらのデータを活用すれば、分析や戦略の改善が可能です。

定期的に見直すスケジュール

ダイレクトレスポンスマーケティングでは特に、ユーザーの反応によってはスケジュールを見直す必要があります。

想定より反応が悪ければ、予定を変更して、サービスの改良や信頼関係構築のための情報の充実を優先するのが先決になるでしょう。

ユーザーの反応やマーケティングの結果を分析しつつ、定期的にスケジュールを見直していくことが大切です。

市場調査、販売戦略、広告活動について

マーケティングをするにあたっては、以下の3つが重要になります。

  • 市場調査
  • 販売戦略
  • 広告活動

市場調査というのは、リサーチです。
まず、ユーザーが何を求めているのかを知る必要があります。
アンケートを取ったり、意見を募ったりしながら、ニーズを絞り込んでいきます。
ニーズが分かっていないと、商品を作っても売れないなどの失敗を引き起こしてしまうでしょう。

また、販売戦略に関しては、市場調査したうえでニーズを把握し、商品・サービスを作るところからかかわってきます。
作ってから売る方法を考えるより、開発段階から誰に向けて、どう売るのかを計画するのが成功の近道です。

次に広告活動です。
商品を作ったら、今度はそれを知ってもらう必要がありますよね。
マスメディアでの広告や、ウェブでの宣伝なども広告活動です。
若者に向けた商品ならSNS、など、ターゲット層によって宣伝方法を変えるというのも競争を勝ち抜く重要なポイントです。

中小企業はなぜウェブマーケティングに失敗するのか

ウェブマーケティングを計画する前に、まずは以下のような勘違いをしていないか確認してみてください。

  • ネットは簡単に集客できるという勘違い
  • オフラインで集客できているための勘違い
  • トライ・アンド・エラーを継続的に行わない(それでも大丈夫という勘違い)

これらの勘違いのために、ウェブマーケティングに失敗してしまうことがあります。

マーケティングを成功に導くため、参考に以下の例を見てみましょう。

ネットは簡単に集客できるという勘違い

ホームページはインターネット上に星の数ほどあります。
一つ検索しただけでも100万件を超える結果が出ることなんて当たり前です。

サイトを所有しているだけではその中に埋もれてしまい、検索に上がることもないでしょう。存在に気付いてもらえなければ、意味がないですよね。
どうやったらページを見てもらえるか?」という戦略を練る必要があります。

オフラインで集客できているための勘違い

オフラインでの集客ができているからといって、同じようにオンラインでも集客できるわけではありません。

オフライン集客には、直接会う方法での営業などが挙げられます。
当然、直接会ったほうが、会わないよりも信頼関係を早く構築できますよね
同じようなイメージでウェブ集客をおこなってしまうと、消費者からすれば信頼関係がまだ出来上がっていないのに売り込まれる状況になってしまい、逆効果です。

集客方法の違いによって、信頼関係構築のプロセスを変化させることが重要でしょう。

トライ・アンド・エラーを継続的に行わない

結果を把握・分析し、次の戦略を立てる
それを継続的に実施できなければ、マーケティングの成功は難しいでしょう。

ホームページを作り、いざ集客しよう!と思ったとします。
まずはユーザーに問い合わせてもらうために、記事の最後に「こちらまでお問い合わせください」という文言を設置しました。

結果、いまいち効果がない

ここで放置してしまうのは得策ではありません。
結果が出ているのに、分析をしていないからです。

実際には、なぜお問い合わせが来ないのか?という分析が必要になりますよね。
いきなりお問い合わせと言われても、ユーザーは何を問い合わせるべきかわからないのかもしれません。
では次はもっと、メルマガ無料登録などの、ハードルの低い行動をしてもらうことを考えてみます。……

このように、結果を分析して次の戦略を立てることが重要です。

最初から全てがうまくいくというのは奇跡です。
ユーザーの求めているものが分かりきっていれば話は別ですが、ニーズも時の流れとともに変わっていくのではないでしょうか?
そのため、「何がいけなかったのか?」「次は何をするか?」のトライ・アンド・エラーが継続的に必要です。

中小企業が間違って手を出してしまうウェブマーケティング

ウェブマーケティングが効果的だとしても、間違った方法で実施してしまうと効果が出ないことがあります。失敗例としては以下が挙げられます。

  • 仕組みができていないのにウェブ広告やSEOを行う
  • ブログを更新すれば集客できるという間違い
  • ランディングページがない

上記について、詳しく説明していきます。

仕組みができていないのにウェブ広告やSEOを行う

ウェブ広告用のページがないのに広告を出したり、内部対策していないのにSEO対策したりしても、効果が見込めません。

広告を出すなら、それに対応する専用ページを用意したほうが良いでしょう。

また、内部対策というのは、サイト内のコードを整理することなどを指します。
そして、SEOというのはインターネットの検索エンジンに対する最適化をおこなうことです。
コンテンツの見出しやリンクなどにはコードが使用されているため、これが検索エンジンに正確に伝わるよう整理されている必要があります。

正確に情報が伝わっていないのに、いろいろな対策をしても効果は薄いのです。

ブログを更新すれば集客できるという間違い

企業のブログがあるからといって、それをとにかく更新すればよい、というわけではありません。
その中身は、読み手が価値を感じ、結果として信頼してもらえる内容でしょうか?

例えば社員の「今日のランチはハンバーグでした!おいしかったです」という内容が毎日綴られているブログを見たらどのように感じますか?
すべてを否定するわけではありませんが、このような記事が読み手にとって価値のあるものかと聞かれると疑問ですよね。

ブログを使う一番の目的は、顧客の信頼を得ることではないでしょうか。
信頼を得るには、読み手にとっての価値を提供することが必要なので、記事の構成はきちんと考える必要があります。

では、価値のある記事とはなんでしょうか。
これには、

  • 読み手の悩みを解決できるもの
  • 読み手の知りたいことがわかるもの

が挙げられます。読んで自分の悩みが解決したら、その記事に価値を感じますよね。
ユーザーがどんな検索をしてホームページに訪れているのかを確認するのも、記事作成のいいヒントです。

価値のある記事によって顧客の信頼を得られれば、サービスや商品への理解が深まり、結果、購入への架け橋になるのではないでしょうか。

ランディングページがない

ウェブマーケティングに乗り出し、広告も出した。ホームページもできているとします。
しかし、ランディングページがないと、その広告の効果が得られないかもしれません。

ランディングページ(LPというのは、ユーザーがウェブから「最初に訪れるページ」です。

これには広い意味と狭い意味があります。
広くは、検索結果などから最初に訪れるページ、狭くは、広告などをクリックした際の専用ページです。
ここではマーケティングで主にいわれる後者についてお話しします。

仕組みができていないのにウェブ広告やSEOを行う」の項目でもお伝えしたとおり、商品やサービスに興味を持った消費者が広告をクリックしても、専用のページではなくサイトのトップページが表示されてしまったら、とたんに興味がなくなって帰ってしまうかもしれません。

専用のランディングページを用意することで、広告をクリックした、見込みの強い消費者が商品購入等の行動に出てくれる可能性を上げられます。

中小企業のマーケティングについてのまとめ

マーケティングとは、顧客のニーズをとらえ、買いたい、使いたいと思える価値を提供していくことではないでしょうか。それが、「売れている」状態をつくりだすポイントです。

顧客が何を求めているかより深く知るためには、ダイレクトレスポンスマーケティングでコミュニケーションを取り、ユーザーからの反応や信頼を得ることが大切です。
また、ウェブを使用する際にも、アクセス解析などをおおいに活用できるダイレクトレスポンスマーケティングは相性抜群ですね。

顧客とのよりよい関係を築き、さらなる集客を目指していきましょう。

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