Windows XP パソコン VALUESTAR PC-VL300ED の修理

久しぶりにWindows XPパソコンの修理です。
まだまだ、産業機器の制御や特殊用途の工作機械などでは使われているようです。
Windows XPのサポートが終了していますのでかなり神経を使う修理です。リカバリやシステムの復元は使えません。
動作確認済みの20年くらい前のWindows XPパソコンは10万円を超える値段が付く場合もあります。

故障原因の切り分け、分解

これが、今回修理するパソコンです。NECのVALUESTARは創世記から2015年まで続いていたデスクトップパソコンのブランドです。2015年以降はLaVieと統合されています。
フロントに貼ってあるシールにはCeleronのシールが張ってありますが、実際のCPUはPentium4です。(改造したのかもしれません。)

故障原因の切り分け

症状としては、BIOSは立ち上がる、でもWindows XPが立ち上がる途中で強制終了してまたBIOSが立ち上がる。
この繰り返しがただ続いてWindows XPが立ち上がるとこまでいかない。

こういう症状はほぼハードディスクの障害が起きています。
逆に、ハードディスクの障害で良かったのかも知れません。他の部品だと手配できないこともあります。

パソコンの分解、ハードディスク取り出し

NECのデスクトップパソコンはほぼ全て同じですが、本体の背面にあるレバーを画像のようにスライドさせるとロックが解除できます。

ロックを解除するとケースの蓋の部分がスライドできるようになります。
スライドした蓋の部分は持ち上げると中が見れて分解できます。

右上に160GBのハードディスクがあります。

ハードディスクは赤丸のネジを外せばケースごと取り外せます。
ケースの横に2本のネジで固定されていますので、ネジを外してハードディスクを取り出します。

ハードディスクの障害確認、クーロン作成、復旧

ハードディスクの障害確認

取り出したハードディスクを別のパソコンにUSBケーブルでつなぎます。
Cristal Disk Infoを立ち上げてハードディスクの健康状態をチェックします。

案の定、障害が起きているのが確認できました。
このハードディスク使用時間が15,000時間です。ハードディスクの寿命は5,000時間とも言われています。
定期的にバックアップを取って、交換するようにすればお仕事が止まることはないでしょう。

ハードディスクのクーロン作成

当社がクーロンを作るときに使っているのがロジテック エラースキップ機能搭載 スタンド型デュプリケーターです。
ハードディスクをコピーできる装置はいくつもあるのですが、殆どはエラーを感知するとコピーを停止します。
その点、このロジテック エラースキップ機能搭載 スタンド型デュプリケーターはエラーをスキップしてコピーを続けてくれるので便利です。
今回は3.5インチの適当なハードディスクがなかったので2.5インチのハードディスクにクーロンを作成しました。
160GBで約3時間程度でクーロンの作成が完了しました。

ハードディスクのクローンの作り方でも詳しく書いていますのでご覧ください。

ハードディスクを取り付けて復旧作業

ハードディスクの取り付け


2.5インチのハードディスクを取り付けるには変換治具が必要です、いわゆる下駄を履かせて元位置に取り付けます。
SATAケーブルを取り付けて、モニター、キーボード、マウスを接続して電源を入れます。

復旧作業

パソコンの電源をいれてすぐにチェックディスクが始まりました。
当然ですが、障害が起きていたハードディスクをそのままコピー(クーロン作成)しただけなので、すんなりWindowsが立ち上がる訳がありません。

Windowsは障害があっても、半自動的に修復する機能があります。これはXP以降のWindowsにはあります。
画像のようにWindowsはエラーを見つけて修復しています。

チェックディスクが100%になるまで待って、再起動して無事に復旧作業完了です。

今回のWindows XPの故障は原因がハードディスクだったのでなんとか復旧できましたが、マザーボードだと面倒です。
どうしても今後もWindows XPを使い続けなければいけないのであれば、万が一の故障を覚悟して予備のマザーボード用意しておくべきです。

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